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映画祭情報 > イタリア映画祭 2003

イタリア映画祭 2003 (4/27 〜5/5/2003) 会場:有楽町朝日ホール

テーマ: 家族 La famiglia

  10:30〜 13:15〜 16:00〜 18:45〜
4/27   ぼくの瞳の光 無邪気な妖精たち 開会式
母の微笑
4/28 赤い月の夜 風の痛み 彼らの場合 グラツィアの島
4/29 わたしの一番幸せな日 剥製師 座談会

虎をめぐる冒険
(18:00〜)

5/3 無邪気な妖精たち 母の微笑 赤い月の夜 ぼくの瞳の光
5/4 風の痛み グラツィアの島 彼らの場合 わたしの一番幸せな日
5/5 剥製師

虎をめぐる冒険

復活 (特別上映)  

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上映作品 (参考:TAMTAM

Attenzione!
以下の作品解説にはいわゆるネタバレが含まれている場合があります。
ネタバレ部分は背景と同色で記載していますので、読みたい方は"不自然な空白部分を反転して"お読みください。

虎をめぐる冒険 / A cavallo della tigre

<ストーリー>

グイドは温厚な40代の男で、ギャンブルに目がなかった。お金に困って、銀行強盗するしかないと思い立ち、ガールフレンドのアントネッラと一緒に実行に移した。ついてないことに、計画通りにことは運ばず、アントネッラは金を持ち逃げし、グイドは刑務所に入れられた。

刑務所では、グイドの希望に反して、ふたりの終身刑囚の脱獄計画に巻き込まれた。70歳でトルコ出身のファーティと若いチュニジア(参照するサイトによっては「モロッコ」となっているものもあり)出身のハミド。ハミドと別れ、グイドはファーティとトルコの海岸へ逃げようとした。逃避行を続けるうちにふたりの間には父と子のような関係が芽生えていた。不運にも、脱獄失敗は決定的になった。ファーティは警察との撃合いで命を落とした。グイドはアントネッラを探すことにした。アントネッラは盗んだ金を全部使おうとしていた。グイドがすべての望みを失いかけたとき、アントネッラがトルコに逃がしてくれた。トルコでグイドはカジノをすぐにみつけ、ギャンブルに高じた。そこにはまったく違う結末がグイドを待っていた……。

<!>

コメンチーニ監督によるどうタイトルの作品(1961年)のリメイクらしいが、マッツァクラーティ本人はリメイクではないと主張しているらしい。また、いくつかの映画サイトの批評には”ボニーとクライド”の名前が見受けられるが、共通しているのはカップルで銀行強盗することぐらいで、「俺たちに明日はない」との重なりはなさそう。


  • 最も楽しみにしていた作品です。今回も不運に見舞われるファブリツィオ・ベンティヴオーリオ。
    歩く、歩く、ひたすら歩く。流れるようなカメラ・ワークで絵がとてもきれいです。観客を裏切らない展開なのは安心して見ていられますが、ちょっと物足りないかな。(茶緒さん)
  • その昔、フランスでフィルム・ノアールが全盛だった頃、イタリアでも犯罪もの、でもフランスより陽気さが加わったものが作られていました。その雰囲気を今に活かした、とても嬉しい作品でした。

    ファブリツィオのコミカルさが加わって、マストロヤンニ度が増した演技もよいですが、今回はなんといても、トルコ人“虎”ファティ役のトゥンセル・クルティが素晴らしくよい。刑務所の中の鬼の形相のファティが刑務所の扉を抜けた時点から徐々に人が変わっていく。最初情け程度かと思えば、だんだんと人が良くなっていき、最後のほうのやさしいおじいちゃんのような笑顔にまで変わっていく様子を演じ上げるのはたいしたもの。

    力はあるが本当は心優しいが、刑務所では鬼の悪人を通さなくては生きていけないファティ。そして、いい加減な生活をし、刑務所の中でも調子よくやっていったグイドの人生の対比が鮮やかで、かつふたりの友情に心動かされる思いがします。 
    H-Snowさん
  • ファブリツィオ・ベンティヴォーリオは、前作でアラン・ドロンよばわりされてたはずなのに、随分とマストロヤンニっぽくなってました。びっくり。ついてなくて、冴えない男の役がはまってます。(笑)そして、イタリアの”ボニーとクライド”は、ビーチボールや浮き輪で踊るのね。物騒なものに踊らされずに済んでなによりです。(笑)

    昨年観た「ダヴィデの夏」は「ん?」という感じでしたが、これは◎ 「聖アントニオと盗人たち」のノリで楽しい作品でした。私は今回、これが1番かな。

    ドタバタになりがちなストーリーを引き締めていたのは、最初と最後のニーナのモノローグ。ちょっと「わたしの一番幸せな日」のラストともかぶっていますが。出番は少ないけれど、ニーナの存在は大きく、印象的。3人の選んだ答えは前途多難だろうけれど、それはけして不幸を意味するのではない、というところが良かったかな。

    H-Snowさんも書いてますが、ファティも強烈かつ絶妙でした。笑い方といい、歯の痛がり方といい。

    1961年のコメンチーニの「虎にまたがって」のリメイクということなので、大回顧のカタログを引っ張り出してきたところ、人物関係の設定とストーリー展開は似ているものの、ラストが違っていて、随分雰囲気の違う作品のようです。観ておけばよかった。  (きみち)

ロケ地 / トリノ


製作 / 2002 イタリア
監督 / カルロ・マッツァクラーティ

キャスト / グイド … ファブリツィオ・ベンティヴォーリオ
アントネッラ … パオラ・コルテッレージ
ファティ … トゥンセル・クルティズ

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母の微笑み / L'ora di religione

<ストーリー>

エルネストは芸術家として成功していた。絵本の挿絵画家であり、妻のイレーネ、愛する息子レオナルドとは別居中であった。 

ミステリアスなドン・プーニ大司教*(同じぐらい得体の知れないピウミーニ枢機卿の補佐*)によれば、バチカンはエルネストの母親を列聖しようとしていた。このニュースにエルネストは衝撃を受けた。それは、家族が気にかけていた問題を知らなかったからであり、芸術家で無神論者である自身と世間との隔たりのせいでもあった。数時間後、列福式に出席するようにと強く促され、葛藤するエルネスト。 

母を、母の笑顔を思い出し、エルネストは過去を振り返り、現在に対して今までとは違う見方で接しようとするのだった。

 *原文ではsecretary列聖省の局長を指すものと思われるので、大司教という肩書きを補ってある。作品自体は鑑賞していないので、実際の役割は不明。参考:カトリック中央協議会


  • 映画祭で上映される"l'ora di religione"が楽しみです。日本での上映時にもサブ・タイトルが採用され、タイトルが「母の微笑」になっていますね。原題の「l'ora di religione(宗教の時間)」の方が好きですが…。作中でヒロイン(?)が口にする詩がとても良いのです。サウンドトラックも素敵です。大好きです。

    神や母親という絶対的な存在の傘の下に安住するほうが、よほど人生は楽になるのに、敢えて傘の外に出る道を選ぶ主人公。「神を信じない」と主張すればするほど、神の存在を意識せずにはいられない彼のジレンマという精神的描写が秀逸だと思います。(limoneさん)
  • やっぱり難解。ほとんどの人がキリスト教徒で、そのうちほとんどの人がカトリック教徒であり、最近では毎週教会に行く人もめっきり少なくなっているというイタリアでこそわかる内容なんじゃないかな、と思いました。「列聖」という聖人に名を連らねることの栄誉、というのが日本人にはイメージしにくいし。でも、そういう環境下でよくこんな、一種、「教会への冒涜」的な作品ができるなあ、と感心もしてしまいましたが。
    作品中、RAIのニュースがそのまま流れるのが印象に残りました。(茶緒さん)
  • 宗教が深く生活に関わっているイタリアならでは・・。でもって、今日の座談会でも、なるほど〜と思いつつ。
    (イタリアでは神へ冒涜の言葉があるので、14歳以下は見ちゃいけないそうです。でもってテレビで放映される時はそのセリフはカットされることは決まっているのだとか。でも、一部の宗教関係者は、イエスもそう叫んだだろうねとおっしゃったそうです。うろ覚えですが) 
    niraさん
  • ベロッキオは一昨年のイタリア映画祭の他に京都映画祭で短編4本を観ています。宗教が絡む作品が得意なようですが、他に現在ある正しく厳かに見えるものを現実世界から解体するのもお好きなようで、短編でもそんなような表現がありました。

    私も宗教にはまったく疎く、「列聖」なるものも、その位置や重みもまったくわかりませんので、そういう点での意味はよく理解できませんでした。エルネストは私なんかと違って、あえて神の存在に疑問を呈す無神論者でもありますし。

    しかし、見えてくるものは前に書いた表向きだけのものを解体する行為。この辺が「冒涜」なるものにとられてしまうこと自体に、異議を呈しているようにも思えます。「列聖」なるものを通して俗悪な家族の醜態をさらすということで、今回のテーマ「家族」を表現していますが、一方で、今回の宗教観を「家族」に置き換えてみると、今回の他の作品のテーマにも合致してくると思います。

    この作品が開会式の上映作品に選んだのはもしやそのためなのかな、とも考えます。  
    H-Snowさん
  • おもしろかったけれど、実はラストシーンで「あれ、もう終わり? この後はないの?」と思ってしまうほど、消化不良気味なのは否定できません(汗)。

    列聖という事柄はピンとこないけれど、まるで「実は母親に隠し財産があったのが発覚して、転がり込むかもしれない遺産を当てにした人々」の話のようにも思えました。

    兄弟の中で一番母親を愛していたのは、きっとエジディオ。だからこそ、母の関心が向けられる神を嫌い、母を独占しようとした行為を咎められるたびに、自分もまた母を永遠に失ったのだと思い知らされ、ことばを失くす。そのことを本能的に感じていたエルネスト。そして、母への愛があるからではない、現世での即物的な利益を期待する3人の兄弟とエルネストの親族。

    「聖」寄りであるはずの人々が俗っぽく、神を否定するエルネストや冒涜するエウジニオのほうが、よっぽど「聖」であるという皮肉っぽいコントラストもおもしろかったです。

    ベロッキオは大回顧で観た「ポケットの中の握り拳」に続いて2本目。デビュー作と最新作を観て、ある種のタブーとも言えるテーマを扱いつつも「丸くなったなあ」と感じました。「ポケット」のような、ぞくぞくする感じはなくなったけれど、重みのある1本。ベロッキオとは相性いいかも(笑)  (きみち)

ロケ地 / ローマ


製作 / 2001 イタリア
監督 / マルコ・ベロッキオ

キャスト / エルネスト … セルジョ・カステリット

Official site(イタリア語)

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無邪気な妖精たち / Le fate ignoranti

<ストーリー>

アントニアとマッシモは結婚して10年あまり、ローマ郊外の素敵な家に住み、幸せに暮らしていた。ところがマッシモが突然、自動車事故で亡くなってしまい、アントニアは悲嘆にくれてしまった。母親のヴェロニカと、そのヘルパーでフィリピン人のノーラがアントニアを支えてくれた。アントニアは、マッシモの死を乗り越えられず、自制をなくし、仕事をせず、友人や同僚との関係をおろそかにしていた。悲しみの内に閉じこもってしまっていたのだ。

ある日、マッシモに7年来の愛人がいたことを知った。名前と住所だけを頼りに、夫の愛人の家を訪ねると、そこにいたのは女ではなく、ミケーレ、男だった。ふたりは激しく衝突したものの、互いに惹かれてしまったのも事実。ふたりとも、同じ男を愛していたのだから。

アントニアはミケーレが、“本当の家族”ともいえる友人たちのグループのメンバーであることを知った。それは同時に、マッシモの第二の家族でもあった。アントニアとマッシモが形作っていた家族というのは、ふたりだけの閉鎖的なものだったが、こちらの家族は、年齢、性別、社会的地位に関わらず 誰でも受け入れるオープンなものだった。アントニアとミケーレは、お互いを知るにつれて、自分たちに共通点が多いと思い始めていた。単に、マッシモという男を共有していたというだけではなく。

アントニアは、この新しい“家族”と暮らし始めた。“家族”は自分を守ってくれたし、マッシモが抜けた穴を自分が埋めているようにも感じた。ミケーレに対しても、愛情を示すようになった。 マッシモが死んで、ひとりぼっちになってしまったと感じていたからだ。いろいろなことが起こった。ドラマチックなことも、おかしいことも、悲しいことも、皮肉なことも。そして、アントニアとミケーレは恋に落ちた。

でも、ふたりを結び付けていたものはいつでもマッシモの亡霊であったのだと、アントニアは気づいてしまったから、別れることにした。別離は逃避ではない。ミケーレや友人たちと過ごした日々は、心の痛みを和らげてくれただけでなく、今まで自分が現実を見ずに殻にこもっていたことを気づかせてくれた。やりなおせる。アントニアは今こそそう思うのだった。


  • テンポが良く、わかりやすく、楽しい作品。登場人物の一人ひとりが魅力的に、愛すべき人たちとして描かれている。ところどころに散らばる小ネタ(?)も楽しい(スーパーのレジとか、セッラさんのシャツとか)。
     
    愛する人を失った悲しみ、愛する人の自分が知らなかった側面を知る人への嫉妬、このふたつを乗り越えるという話なのに、ひとつも暗く感じないのは、アントニアのママやミケーレのアパートの人々の明るさのせい。その明るさは、ある種のマイノリティーであることで背負ってきたハンディキャップや弱さに裏打ちされた強さ。愛情や優しさは、その強さから生まれてくる。求めてばかりいても手に入らない。
     
    ラストシーンはアントニアが戻ってくることを暗示しているよう。別離というのは、関係の喪失ではないのだ。(きみち)
  • 「l'ultimo bacio」より「Le fate ignoranti」のディープな役柄をより評価しています。この作品は昨年大ヒットしたのですが、相手役(MargheritaBuy)の好演やTiro mancinoの魅惑的な音楽の存在も大きかったと思います。(ギアッチョ ペルファヴォーレさん)
  • イチオシでおすすめです!ステファノ・アッコルシってどんな役をやっても好青年ですね。今回はゲイの役ということで女装するのかしら、と思ってしまいました。(そんなことは、なかった。)
    ヒロインのお母さんの存在もなかなか個性的です。エンディングではメイキング映像が流れます。最後まで席を立たないでくださいね。(茶緒さん)
  • 今日三本観たんですが、これが一番面白かった。
    登場人物みんな愛があって、丁寧に描かれていてすっごい好きなタイプの映画です。
    ステファノ・アルコッシ。毎年観てるのに、名前覚えなかったけど今年がっちり覚えました。彼のにや笑いがかなり好き。
    「最後のキス」の公開に期待。 
    niraさん
  • 期待通りでした。(ぽんずさん)
  • なんとなく監督の祖国カラーを感じるエスニックな映画でした。実は深刻なテーマなのだけど、イタリア人が明るく演じているので見やすかった気がします。 (もにかさん)

ロケ地 / ローマ

  • 鉄塔(鉄骨の円筒)はitalgas(ガス会社)のgazometroだと思います。地下鉄ピラミデ駅近くのオスティエンセ通り、mercato generale向かいのVia del Commercio沿いにそびえたっています。 (情報提供:Gsさん)

製作 / 2001 イタリア
監督 / フェルザン・オズペテク

キャスト / アントニア…マルゲリータ・ブイ
ミケーレ…ステファノ・アッコルシ
マッシモ…アンドレア・レンツィ

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ぼくの瞳の光 / Luce dei miei occhi

<ストーリー>

アントニオは運転手として働いていた。この仕事を気に入っていた理由は、いつでも旅をすることができるからだ。たとえ、その行き先を他人——客——が決めているとはいっても。アントニオは思う。「地球——僕はいつ地球に帰るのだろう?」アントニオの思考、むしろモルガンの思考というべきか。モルガンは空想上のSFのヒーローで、SF好きなアントニオのもうひとつの人格である。モルガンのナレーションが、地上にいるアントニオの冒険の後を追う。

アントニオは信頼に足る男だ。責任感があり、よく働き、時間に正確で、自分のことは話さず、何も尋ねず、優しいのだが自分の世界に閉じこもっているようであった。

マリアの思い。それは、冷凍食品の店のことであり、店のためにした借金の返済を迫られていることだった。なぜ、冷凍食品の店など買おうと思いついたのか?  それから、リサのこと。マリアは娘のリサを失ってしまうかもしれないということに思いをめぐらしていた。リサの父方の両親が、裁判で 親権を主張していたからだ。

マリアは良い母親になりたかったし、努力もしたのだけれど、うまくいかなかった。男に夢中になってしまったのだ。いつものことだが、彼女の人生に男が関わってくると、何かとことがうまく運ばなくなるのだった。マリアのような女には、将来を考えることは難しい。だが、アントニオはマリアに恋をした。アントニオはマリアのために、彼女が困ったときにはすぐ助けられるように待っていた。たとえ、彼女の意識は他へ向いていようとも、彼の恋する瞳にいまだ気づいていなくとも。

ある日アントニオが気づいたのは、他の男がマリアの人生を左右しているということだった。男はサヴェリオ(Silvio Orlando)という名前だった。彼こそが、毎月マリアが多額の借金を返済している相手であった。アントニオは、マリアには何も知らせずにサヴェリオに会い、自分が借金の肩代わりをしたいと持ちかけた。

サヴェリオは意地悪な教師のように、社会の現実と理想をアントニオに説明しようとした。人生に対するふたりの認識は、まったく食い違っていた。それでもアントニオは、申し出をどうしても受け入れてもらいたかった。すべてはマリアのために。そして、マリアはそのことを知らずに……。


  • 20年前なら男女の設定が逆だったんじゃ、という感じの話。お姉さん、あんなふうに誘っておいて、それはないんじゃない?っていう展開。都合のいい男・アントニオくんの存在は、まるでファンタジー。ナレーションのSFと相まって「彼こそがエイリアンでは?」なんて思いたくなる。 そして車の外を流れる街の風景や、救急車のサイレンにイタリアを感じます。

    抱えている問題にいっぱいいっぱいの時には、事態は進まず、問題を咀嚼して客観的になれるようになってはじめて、歯車がうまく回りだす。近過ぎて見えないもの、時が過ぎて見えてきたこと。見失った行き先を、再び見出したふたり。ファンタジーだなあ。

    でも、冷凍食品の量り売りには、カルチャーショック(笑)。冷食専門店が成立つっていうのは、マンマの国・イタリアのイメージと結びつかなくて、意外でした。大都市は核家族化が進み、共働き率も高いのね、きっと。 (きみち)
  • 前作の「もうひとつの世界」に比べると弱いかな、という感じです。「ペッピーノの百歩」のルイジ・ロ・カーショは今回はちょっとお人好ないい人です。主人公アントニオの趣味であるSF小説の文章になぞらえて心情が表現されるので、それに慣れるまでは、わかりにくいかも。 (茶緒さん)

ロケ地 / ローマ


製作 / 2001 イタリア
監督 / ジュゼッペ・ピッチョーニ

キャスト / アントニオ … ルイジ・ロ・カーショ (「ペッピーノの百歩」)
マリア … サンドラ・チェッカレッリ
リサ … バルバラ・ヴァレンテ
サヴェリオ … シルヴィオ・オルランド 

2004年6月、渋谷・ユーロスペースにて公開

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赤い月の夜 / Luna rossa

<ストーリー>

カモッラのファミリー内の抗争を描いた作品で、ファミリーの最後の世代となったオレステの回想。


  • 少し変わっているのは、対立するファミリー間の抗争ではなく、ファミリー内の争いに焦点が置かれていること。そしてエディプス・コンプレックス(とは違うんだけれど)にも通じるようなモチーフが絡められていること。前時代的な世界を破壊しようと、そこから抜け出そうとするけれど、結局自分も流れに飲み込まれているオレステ。皆が納得する解決策を見出せないまま、崩壊していくファミリー。見終わった後に虚しさの残る作品でした。

    俳優では、オレステよりも、姉のオルソラのほうが魅力的。そして最後のクレジットを見て驚いたのは、ストーリーのキーとなる母親役を演じたのがリーチャ・マリエッタだったこと。「ベニスで恋して」のロザルバです。クレジットを見るまで同じ人とは気づきませんでした。だって、ものすごく違う……^_^;

    しかし、この種の映画(いわゆるマフィアもの)は、やたらと登場人物が多く、対立するファミリーやら、ファミリー内の派閥やらが複雑で、その関係を把握するのに一苦労。ストーリーを追うよりも、「今スクリーンでしゃべってるのは、どちら側のひとだっけ?」と考えなければいけなくなることもしばしば。家系図と人物相関図をパンフレットに載せてもらいたいほどです。 (きみち)
  • やーほんと登場人物の関係が解らなかったですね〜。誰と誰が兄弟で嫁で婿で娘で息子でってのが・・・。多分そういう紹介シーンを入れなかったせいかな〜と。あと、やっぱり、知らない顔の外国人は同じに見えるというのが原因かも
    母さん、髪の毛の色変えすぎだし。
    niraさん
  • リーチャ・マリエッタのイメージが・・・。
    おじさんたちの区別がつかない。
    なんか面白くなかった、です。 (茶緒さん)
  • ホントに“ファミリー”の映画なのですね。ギリシア悲劇の翻案だそうで、これは読めませんでした-^^;;

    日本でも時代劇、やくざ映画でお馴染御家騒動ですわな。複雑さからいくと、日本の“組”ものと大きくは変わらないのでしょうが、日本映画の場合は主要な役をよく知っている役者さんが演じているから、関係を理解するには、さして苦にはならなのでしょう。

    ただ、この映画の場合、人を殺すシーンでも誰が、誰を殺したか、意外と曖昧と描写しています。という事は、抗争自体ではなく家族崩壊が重点なのかと気がついた時点で、相関関係なんぞ考えないようにしましたので、わかり易くはなりましたが、、、、

    でも、これだけ(哀しきファミリーの崩壊劇)の理解だと日本のやくざ映画とさして変わらんのです。それ以上の何かはありそうな気はするのですが、、、 
    H-Snowさん

ロケ地 / ナポリ?


製作 / 2001 イタリア
監督 / アントニオ・カプアーノ

キャスト / イレーネ … リーチャ・マリエッタ
オレステ … ドメニコ・バルサモ
オルソラ … アントニア・トゥルッポ

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風の痛み / Brucio nel vento

<ストーリー>

忘れてしまいたい過去を捨てて東欧からスイスへ来たトビアシュは、理想の女性に巡り合って生活が一変する。


  • ストーリーは結構メロドラマ的かな。
    全体的にダークな色調だったのがラストで一気に光が差してきてめでたし、めでたし。
    原作では「めでたし」にはならないそうですが、原作どおりだとあまりにも暗すぎるんでしょうね。
    でも母は違えど兄妹ってわけで。そういうところがテーマなんでしょうか? (茶緒さん)
  • 地続きのヨーロッパならではの映画だな〜と。
    ベニスで恋しては好きな私。でも、毛色がまるで違うし。あ、でも逃避気味なところが同じかも
    アクロバットの女たちも逃避してたし。逃避の先に希望が見える〜〜〜〜〜 
    niraさん
  • ちょっと暗いテーマの作品。そしてちょっとエディプスっぽい。舞台はスイスのフランス語圏という設定らしく、ストーリーの大半はフランス語、回想と同国人との会話はチェコ語、最後にちょっとイタリア語、という感じのイタリアを感じないイタリア映画。

    「忘れてしまいたい過去を捨てて東欧からスイスへ来たトビアシュは、理想の女性に巡り合って生活が一変」と書くと楽しそうだが、思いつめた行動はストーカーそのもの。自分の抱える過去と現在、彼女の抱える現実について、ふたりで思い悩んで出した結論は、意外でもなんでもないもので、私としては「う〜ん?」という感じ。

    原作があって、結末はオリジナルということだけれど、テーマが見えてこない。一途な思いが実を結んだことなのか、満たされない日常に不満を抱く女性なのか、幸せな家族というのはひとつの価値観では決められないということなのか。う〜ん?

    ティモシー・ダルトン風味の彼がなにげにモテモテだったのと、犯罪を容認するようなストーリーにも、ちょっと……。「ベニスで恋して」にも共感できなかったけれど、これもダメ。ソルディーニとは相性悪いのかも。 (きみち)

ロケ地 / スイス


製作 / 2001 イタリア・スイス・ジャマイカ
監督 / シルヴィオ・ソルディーニ

キャスト / トビアシュ … イヴァン・フラネク
リヌ … バルバラ・ルクソヴァ

原作 / アゴタ・クリストフ 『昨日』 早川書房 堀 茂樹 【訳】

2004年6月、渋谷・ユーロスペースにて公開

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彼らの場合 / Casomai

<ストーリー>

ステファニアとトンマーゾは、山間の小さな教会で式を挙げ結婚した。幸せなはずの結婚生活だったが、気持ちのすれ違いやトラブルを経験するうち、ふたりの関係は崩れていってしまう。別居のため荷物を整理していたとき、偶然、結婚前にふたりで神父のもとへ行った時の写真がでてきて……。


  • 30代カップルのストーリーで、舞台はミラノ。結婚してから向き合う問題を非常にリアルに描写しています。北イタリア版、若者の現代事情とでもいいましょうか。イメージだけではない、今のイタリア事情を覗いてみたい方にはいいかもしれません。トリノ出身のStefania Roccaは、今ノッている女優さんなので、これからも注目だと思います。 (ギアッチョ ペルファボーレさん)
  • ミラノ独特の言いまわしや表現があってローマ方言しか(も?)解らない私にはすべてを理解するのは難しかったのですが、楽しかったし、ちょっぴり考えさせられる映画でした。意外だったのは、教会での結婚式では女性は純白のウェディングドレスを着るものとばかり思っていたのに、そうでなくてもいいという事でした。カップルの方や、これから結婚しようと思っている方にお薦めです。もちろん、イタリアの日常を垣間見たい方にも!! (cicettaさん)
  • 「アメリカから来た男」「アパッショナート」が日本でも公開されたアレッサンドロ・ダラートリ監督の最新作。
    監督いわく、本当にミラノの業界人(広告業界)をよっく見て書いたそう。

    主人公達を取り巻く友達や仕事、結婚生活の理想と現実。結婚してない私にも、うんうんうんって感じ。
    思うに、あまり変わらないんだな〜と。国は違えど。 
    niraさん
  • テンポよく、軽妙に結婚までと結婚生活を描いていく映画です。いわゆる「業界」ですけれど、根幹としては、
    特殊なものはなく、イタリアといわず、世界の夫婦の中で起こりうる生活を描いているので、身近なものとして
    捉えることが出来ると思います。

    ただ残念なのは、
    クライマックスにくる切替しがいわゆる「夢オチ」を使ってしまっているところ。もう少しうまい解決を期待していたのですが、、、

    そのあとの締めくくりにすごくよいシーンが待っているのでなおさら惜しいですね。 (
    H-Snowさん
  • ミラノ色いっぱいでスタイリッシュな映像、というか、「オシャレ」な映像というか。CMかプロモーションビデオの映像のようなイメージを持ちました。女性に受けそうな映画だな、とも思いました。フィードバックする趣向は、途中で読めてしまったけど、結構気にいった作品で、今回の作品中、ベスト3に入れています。
    エンディングでの「クリスティーナへ」というのは、監督の奥さんか娘さんに宛てたものなんでしょうか?
    それから「津波ビール」って、あのCMで売れるかなあ?

    結婚シミュレーションとでもいうのかな。婚約中のカップルがこの映画を見てどう思うか、ちょっと気になったりして。 (茶緒さん)
  • これも、軽く明るく楽しい1本。テーマも、個々のモチーフも、それが夢オチだってところも、使い古されて何も目新しくないものばかりなのに、なぜか楽しい(^^)

    素材の並べ方と、会話(特に外野の声)とで作り出されるテンポの良さが、ポイントなのかな。まるで高校のホームルームのように、列席者に意見を述べさせる牧師さんもいい味。(きっとマインド・コントロールが上手なタイプね)

    主演のステファニア・ロッカは、「リプリー」で身投げしてしまう役を演じた人とは気付きませんでした。(さらに「ニルヴァーナ」にも出てたらしいのだけれど、もっとよくわからない・・・・)

    >主人公達を取り巻く友達や仕事、結婚生活の理想と現実
    >結婚してない私にも、うんうんうんって感じ。

    結婚して子持ちの私にも、うんうんうんって感じ。(笑)確かに片親だと保育園に入れる時、ポイントが高い<頷くのはそこじゃないって? ポケモン、カブキ、ツナミと織り込まれている日本語もちょっと気になったりして。

    >エンディングでの「クリスティーナへ」というのは、監督の奥さんか娘さんに宛てたものなんでしょうか?

    確信はありませんが、おそらく娘さん(独身)に宛てたものじゃないかと思います。ふたりがトスしたブーケを受け取らせたいのでしょうから。あのブーケトスを真上から捉えた映像も素敵でしたね。

    オフィシャル・サイトでエンディングの曲、ELISAの"Heaven out of hell"のPVがフルで観られます。映画のシーンも織り込まれていて素敵ですよ。 (きみち)

ロケ地 /ミラノ


製作 / 2002 イタリア
監督 / アレッサンドロ・ダラートリ

キャスト / ステファニア … ステファニア・ロッカ
トンマーゾ … ファビオ・ヴォーロ

Official site (イタリア語)

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グラツィアの島 / Respiro

<ストーリー>

 


  • シチリアのランペドゥーサ島を舞台に、少々エキセントリックな母さんグラッツィアと彼女を巡る人々のお話。
    グラッツィア役以外は、島の人役者とか!?マジ?

    ランペドゥーサはほんと、シチリアよりもアフリカに近いせいもあって海が本当に綺麗。白い砂浜って実はシチリア本島では見ないんですが、ランペドゥーサは、ほんと白い砂浜にエメラルドグリーンの海、灼けつく太陽光線。
    見てるこっちも思わず暑くなっちゃいそう〜〜〜でした。 
    niraさん
  • ほんと、素人とは思えないですね。フィリッポくんが、お気に入りです。ストーリーはおとぎ話みたいな感じがしたけど。 (茶緒さん)
  • これもキリスト教的映画でした。最後には「復活」までしますから。
    最後の水中撮影がすごく暗示的。元ネタがありそうです。

    今回の映画祭のなかでは、当初「血の記憶」的に明るい地と対照的な暗い話に終始するかと思えば、かなり重たい話題、皮肉な展開がありつつも、地の明るさを生かして落ち込ませずに済ませている感じがします。

    主役のヴァレリア・ゴリノは「アクロバットの女たち」のときの演技の素晴らしさにびっくりでしたが、今回もなかなか良い役どころ思います。ハリウッドでチャーリー・シーンとおばか映画に出ていたのが嘘のよう。「マレーナ」とフェリーニの初期作品を彷彿させてました。 
    H-Snowさん

ロケ地 /ランペドゥーサ島


製作 / 2002 イタリア・フランス
監督 / エマヌエーレ・クリアレーゼ

キャスト / グラツィア … ヴァレリア・ゴリーノ

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わたしの一番幸せな日 / Il piu bel giorno della mia vita

<ストーリー>

表面的には、平和に暮らす家族。実は、兄弟のそれぞれが深刻な悩みを抱えていて、 それはともすれば既存の平和な家族を壊してしまう起爆剤にも成り得るもの。親しい相手、家族だからこそ、正直な気持ちを隠したまま一緒に暮らすのは苦痛だし、長くは続かない。

キアラの聖体拝領の日に集まった家族たち。キアラは贈られたビデオカメラでそれを撮影しつつも、こうして集まる最後の機会になることを知っていた。


  • サンドラ・チェッカレッリ、ルイジ・ロ・カーショ、マルゲリータ・ブイと今回公開作品のオールスターキャストという感じです。一見なんてことはない部外者たちがどこかしらでつながってくるという計算されつくした展開です。

    母と長女と次女と次女の娘が長男の問題を話し合うシーンで、自分にとっては叔父にあたる人の話に加わるというのが日本だったら「子供はあっちに行ってなさい」っていわれるところが、15歳も超えれば一人前にあつかわれるのがイタリアなんだなあ、と思ってしまいました。
    余談ですが、犬が可愛かったです。 (茶緒さん)
  • 孫娘2のキアラの何気ないモノローグ、ラストのナレーションにぐっと来ました。家族との関係も国は違えど、変わらないんだな〜と思ったり。ちょっと昔の家族、親類縁者みんな集まってお祝いごとしたり、離婚なんてありえなかったのは日本も同じかなと。 niraさん
  • あんな気の強いお姉ちゃんたちがいたら、そりゃゲイにもなるわなあと思わず同情してみたり、賢くてかわいくて想像力に溢れるキアラもあのおばあちゃん、おばさん、お母さんの血をひいているのだから、将来は押して知るべし・・・・などと郊外の素敵な邸宅の秘密を垣間見てしまった私は家族不信気味です・・・なーんてね。

    本筋とは関係ないのですが、個人的に一番ショックだったのは、ジャン=ユーグ・アングラードが出ていたことに
    あとでパンフレットの配役を見るまで全く気づかなかったことです。いつのまにあんなふつーのおぢさんになってしまったのでしょう? (もにかさん)
  • 穏やかな映画の中に、離婚、中絶、同性愛、とカトリックのタブーが複数入っていることにも、おばあちゃんの世代と兄弟たちの世代との隔たりを感じます。おばあちゃんは、ゆっくりとではあるけれど、これを受け入れようとする。一番下の世代のキアラも、不可逆な変化を遂げてしまった家族を目の当たりにして、それでも、あるがままに受け入れようとする。彼女のラストのセリフには、ほろりです。その「簡単なこと」が難しいのかもしれないけれど。

    変化を受け入れようとし、また受け入れられるというのは、そこに愛あればこそ、かな。

    バチカンの聖人、サン・タンジェロの天使たち、パンテオン、ナヴォナ広場、ポポロ広場の双子の教会、とわかりやすいローマの風景も楽しかったです。

    少しずつ重なる人間関係も(途中で次の展開が見えてきちゃったけれど)おもしろかったですね。”ラクダ”くんの役名はなんだったんだろう。

    ジャン・ユーグが出ていると聞いていたので、注意して観ていたら、すぐに出てきた(笑)。一度も名前を呼ばれなかったような気がするけれど、犬がゴリアテだったので「このお医者さんがダビデね」とその時点で確信しました。ほんと、おぢさんになってましたね、以前の色気が抜けてしまって。 (きみち)

ロケ地 /ローマ


製作 / 2002 イタリア・イギリス
監督 / クリスティーナ・コメンチーニ

キャスト / イレーネ … ヴィルナ・リージ 
リータ … サンドラ・チェッカレッリ
クラウディオ … ルイジ・ロ・カーショ
サラ … マルゲリータ・ブイ

Official site (イタリア語)

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剥製師 / L'imbalsamatore

<ストーリー>

 


  • これはホラーですね。オカルトではないけど心理ホラーというか。午後で、ちょっと眠たいな−と思いつつ、ウトウトしているととんでもないシーンが。眠気もふっとぶよ。ローマで90年に起きた事件を題材にしているそうです。(茶緒さん)
  • 今回ずっと主役のエルネストさんがいらしてて、人の良さそうなおじさんだな〜と思っていたので、最初ストーリーがヘビーであれれ〜〜〜でした。

    プログラムにも実話でというのは、あったのですが、ちょっと真相は闇の中っぽいですね。(実際は奇妙な関係が4年も続いていたそう) 
    niraさん
  • この手の作品では、アメリカでは、ホモ・セクシュアルというのは、直接的な表現を避けるのですが、本作ははっきりと表現をしています。アメリカは具体的表現をするのが普通なのですが、この点では逆ですね。

    しかし、この映画は単に狂気人を描いているわけではなく、このペッピーノの動機付けがされており、人を描いている。
    この辺がその辺の粘着スリラーと違うところ。孤独、不安などを表現して、なぜ、ヴァレリオに執着したのかが、とった行動は間違えど、理解できないわけではない。

    結局、なぜにヴァレリオは優柔不断な態度をとったのか、ヴァレリオの心情が肝というところでしょう。 
    H-Snowさん
  • 当初「イタリアのレオス・カラックス」??みたいな宣伝コピーが脳裏の邪魔にはなっていましたが、もっと、もやもやっとしたもの、そして、映像でシャープに伝えようとする、というよりは、半分、ロードムーヴィー的な、といいますか。ドヨーン、と気が滅入るストーリーなのですが、見終わった後、それなりの爽快感のある不思議な(それゆえユニークな)映画でした。 (babbyさん)
  • ハゲコウ視点の瞬きが、妙に生々しいし、剥製師なんて職業だし、狂気と猟奇にあふれた話かと思いきや、どちらかというと「危険な情事」のような人間臭いストーリーでした。「家族」の映画というよりは、三角関係のもつれにしか見えなかったけれど。

    問題は常軌を逸したかのようなペッピーノよりも、ヴァレリオの弱さ。拒絶も否定もしなければ、選択もしない。そうさせたのは、欲なのか、恩なのか、愛なのか、同情なのか。誰かに必要とされることで得られる満足感、求められる気持ちよさを知ってしまったからなのか、ペッピーノ自身の弱さが見えてしまったからなのか。その全部なのか。

    銃に頼ることでしか解決できなかった彼らが哀れ。でも、ラストシーンはちょっと意味深。  (きみち)

ロケ地 / ナポリ、クレモナ


製作 / 2002 イタリア
監督 / マッテオ・ガッローネ

キャスト / ペッピーノ … エルネスト・マイウー
ヴァレリオ … ヴァレリオ・フォーリア・マンツィッロ

Official site (イタリア語)

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